【幸尚堂】京扇子(胡蝶 kocho)
それは蝶か、私か。
中国の思想書『荘子』にある説話「胡蝶の夢」をモチーフとした、唯一無二の京扇子。
命を吹き込んだのは、京の伝統を受け継ぐ新進気鋭の絵師、ほりみゆき氏。
七宝や漆の蒔絵を思わせる精緻な描写は、下書きなしの一発書き。
儚くも美しい胡蝶が微睡の風を纏い、至福のひとときを運びます。
京扇子「胡蝶」はPremium Selectionの対象品です。
Premium Selectionとは、卓越した技術と感性をもつ、今注目の職人やクリエイターとのコラボレーションによって生まれた"独創的で希少性の高いアイテム"を集めた特別な商品カテゴリーです。
京扇子とは、扇面・扇骨・仕上加工ともすべて京都及びその近郊、国内で生産された扇子のことをいいます。
扇子の起源は、約1200年前の平安時代初期に遡ります。当時、筆記用具として使用されていた木簡を紐で綴じた「桧扇」が扇子の始まりとされ、日本がその発祥地です。その後、竹と紙を用いた「紙扇」が誕生し、宮廷での使用や能、舞踊、茶道、香道など、多様な用途に応じた京扇子が生まれました。扇子はその形状から「末広がり」として縁起が良いとされ、冠婚葬祭や七五三といった儀式の際に用いられています。
京扇子は製造過程において、87回もの職人の手を経るとされています。各工程には、上絵、扇面、扇骨など、それぞれ専門の職人が担当する分業体制が敷かれており、それぞれの職人の技が集結することで高品質な製品が誕生します。現在、国内で生産される扇子の約9割が京扇子であり、その品質と伝統は多くの人々に支持されています。
1990年、京都生まれ。京都市立銅駝美術工芸高等学校と京都市立芸術大学で美術を学び、現在は若手職人として「京もの認定工芸士」として活躍中。伝統を重んじつつも、卓越した技術と独自の感性を融合させ、他に類を見ない逸品を生み出す、今注目の絵師である。
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荘子「胡蝶の夢」
「胡蝶の夢」は、中国の古典『荘子』に登場する有名な説話です。ある夜、荘子は蝶(胡蝶)となり、ひらひらと飛んでいる夢を見ました。その夢の中で彼は完全に蝶として存在していましたが、目が覚めると自分は再び荘子に戻っていました。そこで荘子は思索にふけります。
「私は荘子として蝶になる夢を見たのか、それとも蝶が荘子になる夢を見ているのか?」
躍動する宝石
夢と現実の境界が曖昧になるほど、心の凝りを解きほぐし、柔らかな癒しを感じていただきたい。そんな思いから、余白を意識し、宝石のように美しい蝶を描きました。誰しも心の奥底に、この美しく魅惑的な蝶の姿を秘めています。その「純」なる自己を解き放ち、微睡の風と共に、美しく羽ばたかれることを願っております。
—京もの認定工芸士 ほりみゆき
伝統の技
京扇子は、和紙の染めつけ師、絵師、細工師など、伝統技術を受け継いだ職人たちによる八十七の工程を経て完成に至るといいます。扇骨には丈夫で美しい滋賀県産の高級竹を使用。匠の技とこだわりが凝縮された、純国産の伝統工芸品です。
想いを伝える
扇子は平安時代前期、木簡(もっかん)と呼ばれる木の札に言葉を書き、それを束ねたものが起源とされています。つまり扇子の原形は「想いを伝える道具」だったのです。扇子といえば「末広がり」の縁起物。開いた時に先端が広がる形は、繁栄と幸福を招く象徴とされ「末広(すえひろ)」と呼ばれてきました。記念日やお祝い事などに扇子を贈る習慣は、今尚多くの人々の間で親しまれています。扇子を通じて、大切な人にあなたの想いを届けてみてはいかがでしょうか?
FAQ
よくあるご質問
扇面の端に見られる「ためおれしわ」は、扇子が美しく閉じるために両端の扇骨を曲げる「ため」という工程で生まれるものです。これは「扇子のえくぼ」とも呼ばれ、ハンドメイドならではの特徴です。安心してご使用ください。
画面と実物では色調に差が出ることがあります。これはディスプレイの設定や照明の違いなどが原因ですので、ご理解いただければ幸いです。
扇子には天然素材の竹を使用しています。そのため、ささくれやそげがある場合があります。ご使用の際には、怪我にご注意ください。